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病気と治療方法

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統合失調症

症状

  • 自分の悪口が言われている
  • 自分のことを批判したり、コメントしたり、監視している声が聞こえる
  • 声同士がコメントしたり、笑ったり、噂する声が聞こえる
  • 誰かが跡をつけている
  • 噂している
  • コンピューターで操作されている
  • 町を歩くと、人が自分を観察している
  • 閉じこもって独り言を言っている

解説

代表的な精神病性の障害です。精神病性とは幻覚や妄想が主要症状であることを意味します。精神病性の障害はこのほか妄想性障害、急性一過性精神病性障害、統合失調感情障害などがあります。

統合失調症は予後のよいものと進行性のものがあり、社会適応の回復の程度もさまざまです。おそらく異なった遺伝因子が関与している「症候群」であろうと考えられています。

統合失調症は特徴的な幻覚と妄想があります。幻覚とは「対象なき知覚」と定義されますが、統合失調症の幻覚のほとんどは「人の声」で、幻聴(幻声)といいます。妄想は「他人と共有できない誤った事実を確信し、訂正ができない」ことが定義になりますが、統合失調症では被害妄想(人が自分の悪口を言っている、自分をはめようとしている、企んでいるなど)、関係づけ妄想(自己との病的な意味づけ)、追跡妄想、注察妄想(人が自分を見ている、監視しているなど)、被毒妄想などが特徴的な妄想です。

急性期の精神症状は幻聴と妄想のほか、自我障害という症状があります。自分が何かの力で操られたり、命令されて行動を強制されたり、他人の施行が頭に入ってくるとか、考えていることが音声になって漏れたりするなどの症状です。

慢性期になると、陰性症状といわれる、障害のよって引き起こされる脳の機能の欠損症状が出ることがあります。意慾が低下する、感情が平板化する、人との関わりをたち、閉じこもるなどの症状です。

治療

近年の統合失調症治療の進歩は優れた抗精神病薬が多数開発されたため、といってもよいでしょう。

薬の作用機序についてお話しします。なぜ薬を飲む必要があるのかを理解するためです。中枢神経のニューロンとニューロンはネットワークを作っていますが、その接続部は隙間が空いていて、情報の伝達はその隙間を神経伝達物質といわれる物質(ドーパミン、セロトニン、アセチルコリン、ヒスタミン、グルタミン、ノルアドレナリンなど多数があります)が伝えています。ニューロンの接合は、たとえばドーパミン作動性ニューロンなど、専用回線になっていて、神経伝達物質が受容体の穴にはいると、情報が伝えられるような仕組みになっています。抗精神病薬の作用機序は神経シナプスのD2受容体(ドーパミンの受容体のタイプは5つあって、そのうちタイプ2)とセロトニン2A受容体を選択的に薬が占拠して過剰なドーパミンやセロトニンの活動を抑えるというものです。精神症状はドーパミンの過剰活動と、セロトニンは陰性症状と関係があると考えられています。

薬は神経受容体を占領して穴を塞ぐようにして働くので、薬を飲まないと、ちょうどタイルがはがれるように穴から少しずつ脱落して、再び精神症状が活発になってしまいます。薬をきちんと飲まなければならないのはこのためです。

薬はさまざまな特性(くせ)があります。患者さんにあった薬物を症状にあわせて選択するのが臨床医の腕ともいえます。

面接では統合失調症の患者さんのもつ生きる上での脆弱性を補強し、安心と安全を送り届ける技術が重要になります。また、デイケア、SSTなどの社会療法、本人や家族への心理教育なども行う必要があります。