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病気と解説

精神障害とは

精神障害というのは「精神の働きで何らかの不具合がある」ことを示しているだけの言葉です。「病」というのは原因と症状がセットになっている概念ですが、「障害」では原因を特定することを避けているわけです。むしろ、特徴的な症状と経過を重視した医学概念といってもよいでしょう。もちろん現代の精神医学は原因がある程度わかっているところも多いのですが、脳科学はまだ端緒に入った段階で、原因が特定できないことが多いのです。

主な精神障害について解説します。

統合失調症

幻聴と妄想を主症状とする精神病性の障害です。

薬物療法が格段に進歩して、社会復帰が可能になり、結婚や仕事もできるような時代になりました。
治療の中心になるのは薬物療法ですが、薬物中断による再発率が高く(1年以内にほぼ100%です)、継続して服薬することが大切です。デイケアなどの社会療法も有効です。

精神病性障害は統合失調症のほか、一過性なものや短期のものがあって予後も経過も異なりますので、鑑別診断が重要になります。

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自己臭妄想症

「私はいやな臭いが洩れている」 自己臭妄想症の訴えです。

意外と我が国で多い障害ですが、実際に精神科に受診される方は少なくて、臭いの発する場所によって、歯科、耳鼻科、婦人科、泌尿器科、皮膚科、内科などに受診しています。そのために的確な治療を受けていません。

臭いは体臭、腋臭、性器の臭い、尿の臭い、便臭、精液やおりものの臭い、おならなど他人を不快にさせ、人に知られたくない臭いである特徴があります。 この障害は「自分は嫌な臭いがする」「そのために人が自分を避ける」という二つの文節があり、嫌な臭いは周囲が否定しても、本人は確信して訂正できないことが特徴です。その臭いのために、周囲の人が自分を避ける(電車の座席から立ってしまう、顔をそむけるなど)と確信している妄想性障害です。薬物療法が有効ですから悩まないで受診していただきたい障害です。

気分障害

気分障害とはうつ状態あるいは躁状態を主症状とする障害です。

うつ状態とは、抑うつ的な気分と心と身体両面の活動低下と体の症状という3つの領域で症状が出現するのが特徴です。

抑うつ的な気分とは、取り越し苦労が多くなる、気分が重い、考えることが悲観的、興味や関心が無くなる、自分を責める、自己評価が低下する、自殺したいとか、消えて無くなりたいとか感じる、将来に対する不安が増えるなどの症状ですが、一つ一つの症状というより、全体の気分がそのように染められるのが抑うつ気分というものです。

心と体の活動性低下というのは、精神運動制止といいますが、おっくう、面倒、疲れやすい、頭の活動が低下する、アイディアが湧かない、決断できない、記憶力が低下したという症状です。

身体症状は頭痛、頭が重い、食欲の低下、元気が出ない、疲れやすい、性欲が低下した、肩こり、味覚の低下、原因不明の身体の痛みや違和感などです。体の病気と思って発見が遅れる場合があります。

うつ病では日内変動というのが特徴で、85%が朝調子が悪いタイプで、15%が優雅になってダラ下がりに元気が無くなるタイプです。一日のうちで、症状が変動するのがうつ病の特徴です。

睡眠障害も大部分は途中に覚醒したり早朝に覚醒するようになり、夢を多く見るようになりますが、いくら寝ても疲れがとれないというか睡眠型の睡眠障害もあります。

食欲の増減も同様で、多くは食欲が低下して、体重が減少しますが、過食になって体重が増加する場合もあります。

これに対して躁状態はその反対の症状です。すなわち、気分は爽快、何でもできるという万能感、活動的で話が止まらない、楽観的で、興奮しやすく、アイディアや連想が早くなり次々といろいろな試みを企てるようになります。性的な活動性も活発になります。睡眠がとれなくなり、朝から活動し、他人とのトラブルが増えてきます。

軽躁状態とは文字通り軽い躁状態のことで、好機嫌、余計なお節介を焼く、多弁傾向、大胆な買い物をする、活動性が高くなるなどですが、躁状態は一般に自覚症が王が乏しく、むしろ元気になったと錯覚する傾向があります。自己診断として「寝なくても元気」「不要で高価な買い物をするようになった」「人間関係でいろいろのところに頭を突っ込むようになった」などが目安になります。

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双極性障害

最近注目されてきたのが双極性障害II型です。

双極性障害というのは、躁とうつの二つの極があるという意味です。I型はこれまでの躁うつ病と同じものですが、II型は躁状態といっても軽躁状態までで、激しい躁状態までに至らないものをいいます。このタイプの人はこれまで考えられていたよりも多いことがわかってきました。うつ状態は通常は持続性で長く続く傾向があります。難治性うつ病として治療を受けていた人で双極性II型であったという人は結構多いものです。うつ病と治療の戦略がだいぶ異なりますので、注意が必要です。

軽躁状態は期間が長い人もいますが、多くは短期間ですので自分でも軽躁状態であるとは自覚していないことが多いのです。「ハイになっている」「浪費してしまう、金遣いが荒くなった」「眠らなくても疲れない」「攻撃的になった」「おしゃべりがすぎる」「お節介をしてしまう」などが標識になるでしょう。

治療は気分調整剤(ムードスタビライザー)といわれる薬が主剤になります。バルプロ酸、カルバマゼピン、炭酸リチウムなどがこれにあたります。

単極性うつ病と双極性障害は病前の性格も異なります。単極性障害では几帳面、律儀、細かい作業をいとわない、秩序順序にこだわる、自責的、細部の拘泥する、協調性を重んじる、気配りするなど、どちらかといえばエネルギーの乏しい「弱力性性格」ですが、双極性障害II型では、面倒見がよい、他人のために尽くすのが好き、積極的、向上心がつよい、几帳面ではないなどの「強力性性格」の人が多いようです

摂食障害

診断的には神経性無食欲症と過食症(ブリミア)に分類しますが、我が国で多いのは衝動型と称される過食と拒食を繰り返し、自己嘔吐や下剤乱用(浄化行為)を伴うタイプです。摂食障害は食欲の障害ではありません。「他人から自分がどう見られるのかということに関連する自尊心の病理」です。ほとんどが自己愛性パーソナリティ障害や境界性パーソナリティ障害を合併し、薬物療法は補助的なものでしかありません。経済的な負担はかかりますが、専門的な精神療法が主な治療法です。

近年この障害が増加している背景は女性の「やせることに高い価値がある」という時代価値観が深く関与しています。さらに現代の内的価値の崩壊と外的価値の優位という時代価値観が深く関与しています。このことは別掲に挙げた私の論文を参照してください。

現代の女性は「自分が自分以上でないといけない」という強迫観念に支配されています。その背後には深い自己不信(自分のことを好きになれない)という問題が控えているようです。

特発性振戦

企図振戦といって、なにか動作をするときにふるえが出るのが特徴です。特に人前で起こりやすく、字を書くとか、細かい作業をするときに生じる傾向があります。

運動神経のβ繊維の過活動が関与していると考えられ、β遮断剤が特効薬です。

不安障害

DSM-IV(米国精神医学会による精神疾患の分類と診断マニュアル)では

  1. パニック障害
  2. 広場恐怖
  3. 社会不安性障害
  4. 強迫性障害
  5. 外傷後ストレス障害
  6. 急性ストレス障害
  7. 全般性不安障害
  8. 物質誘発性不安障害

に分類しています。
国際分類であるICD10(ICD:International Classification of Disease)ではもっと簡略化されています。

パニック障害

突然死ぬような恐怖に陥って、呼吸困難、動悸、めまい、冷や汗などの自律神経症状を伴う急性の不安性障害です。発作的に起こり、通常数分から30分以内に症状は消失しますが、繰り返す傾向があります。「またなるのではないか」という予期不安の存在も特徴です。多くの場合、一人でいるときや、そこから簡単に抜け出せないような閉鎖空間で起こりやすい傾向があります(広場恐怖)。電車の中、それも混み合った電車や特急、急行のような停まらない電車、人が密集して混み合った場所、地下室やエレベーターなどの場所で起こりやすい特徴があります。

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社会不安性障害

社会的場面(たとえば、大勢の人の前でのプレゼンテーション、会食、講演など)で極度の緊張や不安が高まり、吐き気、動悸、発汗などの症状が出現するものです。それとよく似たものに、対人恐怖症というのがありますが、対人恐怖症は「間が持てない」「しらけるような雰囲気が怖い」「赤面するのが怖い」「人前でどもってしまう」「親しい人でもなく、全く赤の他人でもないような中間の人の間で緊張してしまう」という症状です。対人恐怖症は近年減少して、社会不安性障害が増えてきました。なかでも、プレゼンの恐怖と会食恐怖(吐くのではないかという恐怖を伴う)が多いようです。

強迫性障害

馬鹿馬鹿しいと思っているが、確認、儀式(手洗い、不潔恐怖、戸締まりやガス栓の確認、入眠までの儀式など)の行為を止められない、馬鹿馬鹿しい観念が浮かんでくるのを止められないというのが強迫性障害です。強迫性障害は治療がなかなか難しい(薬が効きにくい)特徴がありますが、SSRIが奏功する例もあります。

行動療法で治療するのが一般的ですが、実際には有効ではありません。強迫性障害はうつ病や統合失調症でも合併しますが、原疾患を治療すると改善する傾向があります。近年多いのは、発達障害を基盤とする強迫性障害でたとえばADHDやアスペルガー障害を持つ人が失敗を角に警戒した結果なるケースがあります。また自己愛性パーソナリティ障害でも高率に強迫性障害が出現します。どのタイプであるのかが治療上重要になります。

そのほかの神経症性の障害(不安障害を除く)

解離性障害と転換性障害、離人症、心気症、身体化障害、解離性同一性障害、選択緘黙、過敏性大腸症を取り上げます。

現在、神経症という考えは精神医学では使わなくなってきました。その理由は不安に対する過剰な防衛という古典的な考えに一致する症例が少なくなってきたこと、脳の代謝が関与していることが一部明らかになってきたことなど、が挙げられます。痴呆でもない、精神病でもない、気分障害でも発達障害でもないカテゴリーがここに集められています。

解離性障害と転換性障害

DSMIV では別々のカテゴリーに分類されていますが、実は互いに関連する一つの病態であるといえます。これは古典的にはヒステリ-と呼ばれていましたが、性差別的な語源を嫌って使用されなくなった経緯があります。

解離症状とは心理的な状態が突然変化して人格の状態が変わり、もうろう状態になったり、どこかに移動したり、行動を起こしたりしてその間の状態を記憶していないことをいいます。知らない間に旅行していたとか、万引きしていたとか、知らない人と性関係を結んだとかいうこともあります。 転換症状とは心理的な葛藤や抑圧が身体の表現として知覚や運動の麻痺をもたらすもので、心因性失声症、失立失歩(歩けない、立てない)、知覚麻痺、心因性の痛みなどがあります。

薬物療法も併用しながら、精神療法が必要になります。

離人症

自分と外界の間に目に見えない隔壁があるような組閣館があるように感じる病態です。「モノクロの写真を見るようだ」「景色が遠く感じる」「現実感がない」「自分のからだが自分という感じがしない」「望遠鏡を逆にして見るような遠い感じ」などと表現されます。

離人症はさまざまな精神疾患で出現します。統合失調症、うつ病、非定型精神病などですが、離人症だけが持続するものもあります。離人神経症とも呼びますが、心因的なものというよりはまだ原因が分かっていない脳の機能性の障害である可能性があります。

心気症

めまい、吐き気、痛み、動悸、胃腸症状などさまざまな症状を出しますが、対応する医学的所見がないという障害です。「病気であると訴える病気」であるといってもよいでしょう。SSRIなどによる薬物療法や精神療法によって治療します。抑圧されている依存欲求が関与しています。

身体化障害

30歳以前に始まり、4つ以上の異なった部位での疼痛症状、2つ以上の胃腸症状、月経困難などの1つ以上の性的障害、1つ以上の神経医学的疾患を思わす症状を特徴とする障害です。多くは社会適応上の困難を伴います。苦痛を取って欲しいと要求しますが、治療は困難です。背景に重篤なパーソナリティ障害があります。

解離性同一性障害

いわゆる多重人格です。幼児期に虐待や心的外傷の経験を持つ人に発生し、その中で生きてゆく上で都合の悪い人格(破壊的、抑うつ的、幼児的)を自分の人格から引き離し、適応的な人格(主人核)のみで生きようとしますが、現実の葛藤場面で切り離した人格が再び活動し始めたときに発症するという機序があります。通常の薬物療法を主体とした保険診療では対応が難しく、熟練したセラピストによる精神療法によって治療することになります。

選択緘黙

子どもの障害です。言語能力があるのに(多くは家では普通にしゃべれます)、幼稚園や学校など社会的場面で言葉を発しなくなるのが特徴です。自意識が強く、内気で恥ずかしがり屋の子どもに出現しやすいとされています。時間はかかりますが、専門家による心理療法が必須です。学校との協力も不可欠です。

過敏性大腸症候群

腹痛型、ドイレ不安型、交代型に分類します。激しい下痢(あるいは便秘)を繰り返しますが、検査しても異常が見られず、体質とか気にしすぎとか片づけられてしまうことが少なくありません。
ひどい人は、電車から降りると、トイレの場所を確認しないと改札口を出られないということになります。外出時などストレスによって便意が頻回に来て水のような便が排泄する特徴があります。近年この障害によく効く薬が開発され、治療しやすくなりました。

パーソナリティ障害(人格障害)

治療上重要なものは境界性パーソナリティ障害と自己愛性パーソナリティ障害です。

境界性パーソナリティ障害

見捨てられることに関連して激しい感情が生じることが特徴です。激しい行動化や落ち込み(抑うつ気分)があります。

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自己愛性パーソナリティ障害

近年急増しています。現代は自己愛の時代といえるほど、この病理は蔓延しています(市橋のページ「内的価値の崩壊……」を参照してください。

矛盾するようですが、自己愛性とは自分を好きになれない病理であるということができます。正常自己愛の発達障害が自己愛性パーソナリティ障害の本態です。

異常に傷つきやすい自尊心、他者を見下し、自分が見下されることを極端に怖れます。順風満帆にいっているときには問題が生じませんが、思い通りにならなくなると怒り、抑うつ、引きこもり、時には強迫症状を呈します。他人とはうまい人間関係を持つことができません。人を思いやることが難しく、他罰的です。受診動機は抑うつ状態や引きこもり、人間関係がうまく行かないとか社会適応困難などになります。

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チック症

自分で止められない、ある特定部分の筋肉の急速な動きをいいます。瞬き、首振り、肩をすくめる、しかめ顔、咳払い、吠える、鼻をすする、シューという音を出すなど、音声(声帯)や顔面、肩などの筋肉を繰り返し自動的に動かすことが特徴です。

幼児期に発症しますが、大人になっても続くことがあります。特殊なものではトーレ症候群(ジル・ドラ・トーレ症候群)があります。これは運動性チックのほかに、音声チックとして汚い言葉(わいせつ語など)を発するもので、ドーパミンに関連する脳の器質的な精神障害と考えられています。

子どものチックは多くは、母子関係や学校などの対人的ストレスが関与して発症する心因性の障害です。児童精神科医が専門医です。

アスペルガー障害

高機能自閉症と考えられている広汎性発達障害です。広汎性発達障害とは発達の不揃いがあるという意味で、では全般性発達障害とはなにかというと、精神遅滞のことになります。

自閉症は話し言葉の理解に重い障害があり、非言語的コミュニケーション(ジェスチャーなど)の理解が困難で、概念的な、あるいは抽象的な理解をすることが難しい問題を抱えています。知能は平均を大幅に下回ることが多いのですが、平均知能以上の自閉症を高機能自閉症と呼んでいます。

自閉症を初めて報告したのはカナーでしたが、我が国でも長い間「母子関係で作られる心因性の障害」という誤った考えが流布し、教育界でも「情緒障害学級」が作られた歴史があります。しかし、自閉症は脳の器質的な発達障害です。発達障害とは、「発達途上で」何らかの脳の問題から生じた精神障害という意味です。

カナーの報告とほぼ同じ時期に、アスペルガーが同様な症例を報告していました。これらは現在カナーの自閉症と同じであると考えられています。

しかし、両者の症例には微妙な差違があり、アスペルガーが報告したケースは知能も高く、社会適応も比較的良好でした。アスペルガーの症例を子細に検討して、その特徴をまとめて、近年自閉症と区別してアスペルガー障害と呼ぶことが多くなりました。

自閉症は言語と広範な認知的な発達の障害(言葉が理解できない、音声を理解できない、非言語的な意味を理解できない、視覚情報を的確に取り入れられないなど)が特徴的ですが、そうした障害がなく、知能は正常で認知的な障害は社会的認知の障害が主なものです。社会的認知とは、人がどう思っているのか、その場でふさわしい行動はなにか、どう振る舞えば受け入れられるのか、なにを求められているのかなど、場の対人状況での意味把握の障害です。俗に言う「KY=空気が読めない」ということが起こってきます。

重いアスペルガー障害は対人関係が作れないために幼児期に発見されますが、軽症アスペルガーはそのまま社会に送り出され、仕事をする段になって大きなハンディギャップを背負うことになります。軽症アスペルガーはウイングによれば1%程度存在するということです。アスペルガー障害は医学治療の対象になりませんが、適応上の障害や気分障害を併発することが多く、パーソナリティ障害を準備することもあります。

ADHD(ADD)

ADHD(Attention Deficit Hyperactive Disorder : 注意欠陥多動性障害)はこれまで児童思春期までの障害と考えられてきましたが、近年この障害は成人になっても治癒することなく持続することが多くの追跡調査から判明するようになりました。また「片づけられない女たち」というタイトルの書物が本屋で平積みされるようになると、同類の書物が相次いで刊行され、成人のADHDに対する一般の関心も深まって自分で診断をつけて来院するケースが増えてきました。

しかし、この障害が元々児童精神医学領域の障害であること、成人型に対する知識の不足から、我が国の精神科医の対応にはまだ遅れが目立つというのが実状です。ADDは注意欠陥多動性障害のうち、Hyperactive=多動を欠く注意欠陥性障害を指します。

ADHDの出現率は児童の6%以上といわれ、男子の有病率が4:1と高いことが知られていますが、多動を欠くADDでは女子に多く、さほど性差はないのかもしれません。

ADHDは多動性注意障害興奮性衝動性の4領域で症状が出現する発達性障害です。したがって、症状は年齢とともに変化しますが、基本的にはごく幼児期からそれらの症状が出現し、持続することが特徴です。しかし、この4つの症状すべてが揃うとは限りません。多動性と興奮性を欠く、注意障害と衝動性が優位のケースなども多いのです。

成人のADHDは基本的には子供の症状と同じですが、たとえば教室内で動き回るとか、宿題を忘れる、よく喧嘩をする、危ない遊びをする、ゲームには熱中するが、集中を求められる課題は長続きをしないなどという具体的症状は成人では違った課題で出現します。たとえば税金の申告期限の問題やレポートの提出、細かい作業や情報連絡などの課題でADHD(ADD)の問題が出てくるわけです。

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